秘密の恋は1年後

「どういう意味だよ」
「私は、なにがあっても尚斗さんの手を離しませんからね!」
「なに? 急に」

 思ったことを口にしてしまい、察しのいい彼に疑われて焦る。愛斗さんから聞いたなんて気づかれてはならないのに!!


「あ、えっと……。すごく好きだなぁと思って」

 今夜、愛斗さんが教えてくれたことは、過去の話だけではない。
 尚斗さんが本気で照れている時は、耳が真っ赤になると聞いてきたのだ。


「バーカ」

 そして、背中に抱きついたままの私を連れてリビングへ入った彼の耳は、いつになくとても真っ赤に染まっている。


「尚斗さん」
「ん?」
「明日はポテサラの日にしますね」
「わかった。楽しみにしてるよ」

 そう言うと、彼は私の顔を見ることなく腕をすり抜け、ソファに座ってしまった。

 もしかして、今すごく照れてるの?
 本当はどんな顔をしているのか見てみたいけど、意地悪はしないでおいてあげよう。

 きっとこんなに愛しく思える人は、彼しかいないと心の底から思えた。

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