秘密の恋は1年後

「週末出かけるから、空けておけよ」
「はい」

 目尻から伝う涙を、彼が親指で拭ってくれる。


「それから、これは今日から着けて」

 彼が後ろ手を戻して見せてくれたのは、ホワイトゴールドとダイヤの輝き。
 しかも、ペンダントトップにスマイルマークのような弧がデザインされたそれは、雑誌で見たティファニーのものだ。


「こ、こんな高価なものはもらえません」
「値段じゃないよ。お前に似合うと思ったものを選んだだけ。それに、これからもずっと俺のそばで笑っててほしいから」

 彼が私の首に手を回し、後ろで上手く着けてくれている。


「ありがとうございます。大事にしますね」

 デコルテで輝くそれは、お守りのように感じられた。


「よし、じゃああとは……」
「わっ!!」

 ひょいっと軽々私を抱き上げた彼は、リビングを出て寝室へと向かっている。

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