秘密の恋は1年後

 ……えっ!?

 振り返って並んでいる列を抜けたら、尚斗さんが女性と話しているのが見えた。

 どういうことなんですか、尚斗さん!
 私には、他の男性と話すなって言ったくせに!! それも、会社の先輩でもあんなにムッとされたんですよ!?

 ツカツカと早足で席に歩み寄ると、その女性はわずかに身を引いた。


「尚斗さん!」
「どうした?」

 どうした、じゃないですよ! なんで女性と話してるんですか!!
 そう言いたいけれど、相手の女性がいるので言葉を選ぶ。


「お知り合いですか?」
「いや、そうじゃないけど」

 しれっとしている彼に苛立ちつつ、番号札をテーブルに置いた。
 知り合いじゃないってことは、声をかけられたってことですよね? なんで仲良く話してたんですか!?


「バーガー、できるまで少しかかるみたいです!」
「そう、座ったら?」

 むうっとしながら、テーブルを挟んで椅子に座ると、女性がやっといなくなった。

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