秘密の恋は1年後
「お前にしては、難しい顔してるな」
「当然です」
感情あらわに返すと、今までにない私の心中を察したのか、彼はじっと見つめてくる。
「妬いた?」
「別に、そんなんじゃないです」
「なんで怒ってる?」
「……私はダメで、尚斗さんが許されてるのが腑に落ちないからですよ!」
店員がバーガー以外の品を持ってきて、ふたりの間にトレーが置かれた。
アイスティーにストローを挿し、ひと思いにちゅるると吸い上げる。
冷静になろうとしている自分と、感情的な私が混在していて息が荒くなりそうだ。
尚斗さんはゆっくりとした所作でアイスコーヒーを飲んでいる。
「俺はいいんだよ。でも、お前はダメだ」
「だから、なんでそんな勝手なことを言うんですか?」
せっかくの誕生日なのに、始まりがこんなんじゃ先が思いやられる。
彼も祝ってくれようとしているのが分かるから、ここは私が理解すべきなのかな……。