秘密の恋は1年後
「だから、お前が決めていいし、俺に合わせるって言うなら、俺が決める。ただ、俺と付き合ってるのが原因で、選択肢を失くすようなことはしたくないから、キャリアを積んでいくか、寿退社するかはお前が選んで」
「……はい」
仕事と両立していけるのかな。
結婚した後も働くとなったら、周りは社長の妻として私を見るに違いない。それが、周りにとって迷惑にならないなら、働き続けたいと思うけれど、受け入れてもらえるだろうか。
ストレートな言葉こそないものの、軽井沢に行ってからというもの結婚を仄めかされると、まだまだ追いついていない自分に気づかされる。
そして、彼の奥さんに少しでもふさわしくなれるように、努力をもっとしなくちゃって……。
「悩まなくていい。でも、幸せになるために考えてみて。……な?」
黙り込んだ私の心中を察した彼は、やわやわと私の髪を撫でた。