秘密の恋は1年後


「どうしてって……」

 社長はため息とともにスラックスから手を出し、照れくさそうに周りに目を配っている。
 それから、誠実さを感じる真剣な面持ちで私を見つめた。


「好きだからだよ」
「えっ!?」
「一緒に暮らしてほしい。俺と付き合ってくれないか?」

 不意を突いてストレートな告白をされ、驚きと緊張で心臓が止まったように痛い。
 胸の奥がきゅんとして、とても幸せな気持ちが身体中に広がっていく。

 だけど、頭ではまだまだ理解が追い付かなくて。


「ほら、早く返事してよ。言わないとキスするよ?」

 ――き、キス!?
 彼のペースに飲まれっぱなしであたふたしながらも、キスなんてされたら本当に呼吸もできなくなりそうで、私は覚悟を決めた。


「わ、分かりました! 社長と暮らしますっ!」

 すると、彼は満面の笑みを浮かべ、私をギュッと抱きしめた。

 そして、耳元でもう一度「好きだよ」と甘く告げた。

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