秘密の恋は1年後

「それから、今朝みたいなことはないように」

 今朝、注意されるようなことがあったかと思い返しながら、ぽかんと彼を見つめる。


「同棲するとかなんとか、呟いていたでしょう?」
「あっ」

 まさか、あのひとり言が彼に聞かれていたなんて!


「社内恋愛は禁止じゃないけど、一応念には念を」
「す、すみません……」

 自分の気配りのなさに、少し落ち込む。
 だけど、あまりにも実感がなくて、つい口にしてしまったのだ。
 社長と特別な関係だなんて知られたら、心穏やかに働けなくなるに違いない。


「しばらくはふたりだけの秘密。お姉さんに報告するのも、もう少し先」
「姉のことをご存じなんですか!?」
「当然。井浦社長の秘書なんだから、日頃話すことだってあるよ」

 考えてみればそれもそうなのかもしれないけれど……美桜ちゃんも言ってくれたらいいのに!

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