美魔王さまと結婚したなら

こうして、賑やかな我が家のリビングを見つつ、キッチンカウンターに座って父と話す。


こんな穏やかな日常。
想像したこともなかった。
そんな中に今私は居られる。
これが当たり前でないことを、私は知っている。


だから、周りを自分をこれから産まれる我が子を大切にしていこう。


改めてそう、思っていると


「こら、あんまり考え込むな。夏美は笑ってるのが一番だ」


そう言って、カプレーゼの余りのモッツァレラチーズを私の口に放り込んだ明さん。


明さんは、ほんとに良く私を見ていてくれる。
素敵な私の旦那様。

きっと、とっても素敵な父親にもなってくれる。


「ふふ、私は本当に幸せ者だね」


そうお腹に呟く。


きっとこの子達も産まれたらもっと賑やかになって、大変でも楽しくて幸せだろう。


「夏美!良かったね!結婚&妊娠おめでとうのパーティーだからね!夏美パパはついでよ!ついで!」


とあっけらかんと言う由香里に皆で笑って、楽しい食事会が始まったのだった。
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