Sweet moments ~甘いひと時~


手を握られたまま、大きい会場の扉を開け中へと入っていく。

エントランスとは比にならない程の人の数。


すぐさま、大勢の人に囲まれる。



「前園社長、この度はおめでとうございます。」

「いや、本当にめでたい。貴方しかいないと思っていましたよ。」

「業績も素晴らしいですなぁ。」

「貴方が継いでいかれるなら、経済は安泰ですな!」

『いえ、恐縮です。これも全て皆様のお力添えがあってこそです。まだまだ若輩者ではありますが、今後も宜しくお願いいたします。』



何故か沢山の祝福を受ける彼。

その横顔は無表情で、まるで知らない人を見ているようだった。

< 223 / 375 >

この作品をシェア

pagetop