Sweet moments ~甘いひと時~
自分の生い立ちのせいが、人より考えがネガティブになりがちだ。
そして今日も彼が訪れる前に空になったショーケースを眺めてため息をした瞬間、来客を知らせるベルが鳴った。
「すみません、今日はもう、、。」
そういいながら顔を上げると、愛しい彼の姿。
「あ、彰さん。お仕事お疲れ様です。」
苦笑いしながら声を掛けると、ショーケースの中を見て彼の眉がピクリと動いた。
「お陰様で完売しました。あ!でも彰さんのケーキはちゃんと取り置きしてますよ?お疲れでしょう?お掛けください。お持ちします。」
彼をいつもの席に手を引いて誘導する。
何か言いたげな彼を座らせ、裏の冷蔵庫から苺のショートケーキを取り出しコーヒーとケーキをトレーに乗せ彼に近づく。