Sweet moments ~甘いひと時~
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本社の社長室でパソコンを叩いていると、内線が鳴った。
「はい。どうかされましたか?」
内線して来たのは秘書の井川。
いつも冷静な井川の少し焦る声が耳に響く。
「社長、恵様が見えられています。アポ無しとのことでしたのでお断りしましたが、受付の制止を無視して社長室に向かわれました。そろそろそちらに着く頃かと。」
井川から報告を受けていると、ノック無しでドアが勢いよく開いた。
『久しぶりね?元気だったかしら。』
内線の受話器を置き、ソファーに座るその人に声を掛けた。
「仕事が立て込んでいますので、話は簡潔にお願いできますか?」
『相変わらず無表情で気味が悪いわね。久しぶりに母親がワザワザ会いに来てあげたのよ?少しは嬉しそうな顔くらい出来ないの。』