Sweet moments ~甘いひと時~
不満そうな声を出す母親を無視して資料に目を通した。
「ご用件はなんですか?」
何を今更母親ぶっているのか理解できない。
この人にコレと言って特別な感情など抱く事はない。
自分は好き勝手に自由に生きて今まで散々放置しておいて、都合のいい時だけ母親ヅラするこの人は1番苦手な女だ。
早い所、要件を聞いて帰ってもらはなければ。
『本当可愛げのない子ね。ふん、まぁいいわ。私も早い所出掛けたいから。自分の婚約者だって貴方が言いふらしている有村 舞華。あの女の事だけど、まさか本気じゃないわよねぇ?』
彼女の名前が出た瞬間、資料から目を離した。
「勿論、本気ですよ。彼女の返事待ちです。舞華さんが少しでも私を好きなることができれば結婚します。直ぐにでも。」