Sweet moments ~甘いひと時~
振り返った社長は、切ない表情をしていて瞳がゆらゆらと揺れていた。
『私も、最初そう思っていました。彼女が私だけに向けてくれる特別な笑顔を見て彼女も少なからず私を好きでいてくれていると。でも、、、それは勘違いでした。彼女はお金を、、いやそれだけじゃなくハッキリと嫌いだと言われましたから。諦めるしかなかったっ、、!彼女の幸せが私の幸せだと今は、、そう思うようにしています。』
「それが諦めた男の顔ですか?勘違いだったとしても私を射殺さんとばかりの顔をしてたのは何処の誰ですか。貴方達を見ているとイライラするんですっ、、!!!」
思わず声を上げ、封筒を社長に叩きつける。
こんな冷静で居られないのは久しぶりで、それもこれも全てこの男の所為だ。
歳もほとんど変わらないこの男を、、、最初は完璧過ぎるこの男が嫌いだった。
気味が悪いと思っていた。
それなのにこの男の働きぶりに惚れて、いつしかこんなに信頼していて、穏やかな表情を彼女に見せる姿が好きだった。こんなにも幸せを願っているなんて自分でも驚いている。