Sweet moments ~甘いひと時~
すると頭上に人の気配して顔を上げた。
そこで目にしたのは目尻を下げて微笑む彼の姿だった。
『、、、良かったです。来ていただけないかと思っていました、蘭さん。』
その笑顔に胸を締め付けられて、今度は視線を晒さずに彼の大きな手を自ら握った。
「先程は、、、大変失礼致しました。お忙しい前園様をこんな時間までお待たせしてしまい申し訳ありませんでした。」
彼の手に触れると、ドキドキと鼓動が高鳴って早口になってしまう。
するとその手を強く握り返された。
「いえ、こちらこそ驚かせてしまってすみません。諦めずに待っていて良かったです。さぁ、行きましょう?」
グイッと手を引かれ、突然歩き出した彼に引っ張られ足がもつれてしまう。