お見合いだけど、恋することからはじめよう

ひそひそ話してるつもりだろうけど、まる聞こえなんですけれども。男の人ってナイショ話がヘタだなぁ。

……あぁ、それにしても、小林ちゃんから向けられた視線が痛い。

すると、目黒先輩が、

「だれがおまえみたいなチャラいヤツに紹介するか。それに、ああいう見かけだからっておまえみたいなのが手に負える相手じゃねえよ。
とっとと、この子を駅まで送ってやれ」

眼光鋭く、ぎらりと睨んだ。

「えぇーっ、先輩ひっでぇなぁ」

……悪かったね。外見と中身が違うくって。

どうせ、昔あんたから『全然イメージが違うじゃんよ。こんなふうな子だとは思わなかった』って言われた女だよっ。

……ところで、小林ちゃんなら、その「チャラい」彼に送らせても大丈夫なの?

ちなみに、その小林ちゃんは「広告代理店の人とお近づきになれるかも」という心情を、余すところなく表情であらわしていた。

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