お見合いだけど、恋することからはじめよう
だけど……なんだ、赤木さんは最初から、あたしの「素」を知ってたんだ。
「無理矢理セッティングしてもらって、おまえと初めて話した呑み会では楽しくってさ。
七海がおれの故郷に縁があるってわかって、ガラにもなく『運命だ』って思っちまった。そんな女、数限りなくいるってのにさ」
赤木さんが一人掛けのソファから立ち上がる。
「……こうなったら『既成事実』をつくってしまえって思って、酔った勢いもあって、おまえをラブホに連れ込んじまった。こんなに焦ってガッツいたのは、ほんっとに生まれて初めてなんだぜ」
そして、あたしの座るカウチソファにやってきて、隣に腰を下ろした。
「七海を……七海の全部を一刻も早く手に入れたい、って必死だった」