カラダから、はじまる。
その瞬間、七海がまだ保育園に通っていたころ、なにかの拍子に転んでしまって泣きべそをかいてわたしを見上げ、『おねえちゃあぁーんっ!』と助けを求める顔が、脳裏にフラッシュバックした。
教師の仕事が忙しかった母の代わりに七海を保育園へ迎えに行き、親が家に帰ってくるまで面倒をみていたのは、小学校の高学年のわたしだった、ということを思い出した。
さんざん流されていた「プロフィールムービー」のときには、ちっとも思い出せなかったというのに……
「な、七海……」
思わず椅子から腰を浮かして、立ち上がりそうになる。
立ち上がって……七海のところへ、駆け出していきそうになる。