その身体に触れたら、負け ~いじわる貴公子は一途な婚約者~ *10/26番外編
「可愛いよ、オリヴィア。好きだ」
「可愛くなんて……フレッド……のせい、なのに」
絶え間なく注ぎ込まれる甘い言葉と確かな温もりが、オリヴィアを桜色に染め上げていく。
「可愛いよ。普段は気が強いのに、僕の腕の中ではこんなに気持ちよさそうなところとか。さっきは殿下の前で毅然としていたね。見惚れたよ。僕は振り回されてばかりだ」
フレッドが頬をゆるめる。
「きみの全部、僕のものだから」
感極まって、オリヴィアは涙を零した。眦を下げたフレッドが唇で吸い取っていく。
「好きです……」
「僕もだよ、可愛い妻。愛している。だからもう少しだけきみを感じさせて」
フレッドがこらえきれないとばかりに彼女の髪を撫で、額や頬や鼻の頭や唇に口づけを降らせる。
満面の笑みをさらに深めたフレッドに、オリヴィアはもはや抗う術を持たなかった。
甘美な責め苦はオリヴィアが気を失うまで執拗に続き、普段なら数十分で着くはずの屋敷に帰り着いたのは、なぜか夜も更けてからだった。
「可愛くなんて……フレッド……のせい、なのに」
絶え間なく注ぎ込まれる甘い言葉と確かな温もりが、オリヴィアを桜色に染め上げていく。
「可愛いよ。普段は気が強いのに、僕の腕の中ではこんなに気持ちよさそうなところとか。さっきは殿下の前で毅然としていたね。見惚れたよ。僕は振り回されてばかりだ」
フレッドが頬をゆるめる。
「きみの全部、僕のものだから」
感極まって、オリヴィアは涙を零した。眦を下げたフレッドが唇で吸い取っていく。
「好きです……」
「僕もだよ、可愛い妻。愛している。だからもう少しだけきみを感じさせて」
フレッドがこらえきれないとばかりに彼女の髪を撫で、額や頬や鼻の頭や唇に口づけを降らせる。
満面の笑みをさらに深めたフレッドに、オリヴィアはもはや抗う術を持たなかった。
甘美な責め苦はオリヴィアが気を失うまで執拗に続き、普段なら数十分で着くはずの屋敷に帰り着いたのは、なぜか夜も更けてからだった。