触って、抱いて、もっと愛して。臆病な令嬢は貴公子の一途な熱情に蕩かされました(原題「その身体に触れたら、負け」)
「今のは惚気か? 惚気なのか? お前が?」
侍従がタイミング良く氷と水を運んでくる。ナッツを盛りつけた小皿もあった。それを受け取ると、サイラスは自ら二人のグラスに氷を入れウィスキーを注いだ。一つをフレッドに渡して軽く杯を重ねる。
「やめてくれ。最初は僕も美しさを鼻にかけた高慢な女かと思ったんだが、違ったよ。強情なところはあるが、微妙に抜けているところもあって、……なんていうか放って置けないんだ」
フレッドはくるりとグラスを回し、ウィスキーをあおる。鼻に香ばしい香りが抜ける。小皿の胡桃をつまんだ。
「はあー、やっぱり惚気にしか聞こえない。お前の惚気を聞く日が来るとは思わなかった。重症だな、フレッド。早く紹介しろよ。いつまで経っても紹介してくれないから、俺は本当に親友なのかと疑いたくなった」
「何を白々しい。でもまあちょっと訳があるんだ。許してくれ」
フレッドは手の中のウィスキーのグラスをおもむろに回す。彼女からの「提案」と賭けについて、サイラスに洗いざらい打ち明けた。
侍従がタイミング良く氷と水を運んでくる。ナッツを盛りつけた小皿もあった。それを受け取ると、サイラスは自ら二人のグラスに氷を入れウィスキーを注いだ。一つをフレッドに渡して軽く杯を重ねる。
「やめてくれ。最初は僕も美しさを鼻にかけた高慢な女かと思ったんだが、違ったよ。強情なところはあるが、微妙に抜けているところもあって、……なんていうか放って置けないんだ」
フレッドはくるりとグラスを回し、ウィスキーをあおる。鼻に香ばしい香りが抜ける。小皿の胡桃をつまんだ。
「はあー、やっぱり惚気にしか聞こえない。お前の惚気を聞く日が来るとは思わなかった。重症だな、フレッド。早く紹介しろよ。いつまで経っても紹介してくれないから、俺は本当に親友なのかと疑いたくなった」
「何を白々しい。でもまあちょっと訳があるんだ。許してくれ」
フレッドは手の中のウィスキーのグラスをおもむろに回す。彼女からの「提案」と賭けについて、サイラスに洗いざらい打ち明けた。