一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~
体育館で吹奏楽部のコンサートがあるから見に行こう、と提案され、
移動中にちょうど通りかかったお手洗いに立ち寄った。
当然ここもきれいで、新しいショッピングモールに来たかのような気分になる。
個室に入り、ほっと一息。
吹奏楽部のコンサートなら、もう変な視線を浴びることもないかな。
今は物珍しさや楽しさよりも、疲れを感じている。
コンサートを見たら帰ろうかな、なんて考えていたその時に聞こえてきた、鏡の前での女子トーク。
「豊沢くん、女の子連れてきてたよね!?」
「あ、見た見た!あの制服見たことないけど、どこの学校?」
「あれ、公立の学校だよ。うちの使用人の娘があの学校だから知ってる。」
やっぱり、この学校に通う子たちの家には使用人がいるんだ・・・・。
「うっそー公立?彼女かと思ったんだけど違うんだね。」
一応、彼女というか・・・両想いなんだけどなぁ。
「まさか。公立通うような子が、豊沢くんとじゃ身分違いすぎたよ。」
「そうだよね。世界の豊沢の総領息子だもんね。」
なんて?
'世界の'
'豊沢の'
'総領息子'
3つのワードが、頭の中に浮かんでは消えた。
豊沢と言えば不動産や百貨店、鉄道業を主軸として、世界展開もしてるとにかく大きな会社。
そんなこと、小学生だって知ってる。
「うちのパパもよく言ってるの。絶っ対に豊沢くんのことは怒らせないように、って。」
「私もよく言われるよ。怖くて豊沢くんと話なんてできないよね。」
移動中にちょうど通りかかったお手洗いに立ち寄った。
当然ここもきれいで、新しいショッピングモールに来たかのような気分になる。
個室に入り、ほっと一息。
吹奏楽部のコンサートなら、もう変な視線を浴びることもないかな。
今は物珍しさや楽しさよりも、疲れを感じている。
コンサートを見たら帰ろうかな、なんて考えていたその時に聞こえてきた、鏡の前での女子トーク。
「豊沢くん、女の子連れてきてたよね!?」
「あ、見た見た!あの制服見たことないけど、どこの学校?」
「あれ、公立の学校だよ。うちの使用人の娘があの学校だから知ってる。」
やっぱり、この学校に通う子たちの家には使用人がいるんだ・・・・。
「うっそー公立?彼女かと思ったんだけど違うんだね。」
一応、彼女というか・・・両想いなんだけどなぁ。
「まさか。公立通うような子が、豊沢くんとじゃ身分違いすぎたよ。」
「そうだよね。世界の豊沢の総領息子だもんね。」
なんて?
'世界の'
'豊沢の'
'総領息子'
3つのワードが、頭の中に浮かんでは消えた。
豊沢と言えば不動産や百貨店、鉄道業を主軸として、世界展開もしてるとにかく大きな会社。
そんなこと、小学生だって知ってる。
「うちのパパもよく言ってるの。絶っ対に豊沢くんのことは怒らせないように、って。」
「私もよく言われるよ。怖くて豊沢くんと話なんてできないよね。」