一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~
「さぁーちゃん。
今でも、僕の事好き?」
そう聞かれた私は、素直に「好き」と答えることが出来なかった。
もう、世の中の道理がわからないような子供じゃない。
ここで好きと答えて、両思いでいられたとしても、
この先ずっと、この関係が私の心をかき乱し続けることは間違いない。
受験にだって絶対に影響が出る。
この関係を続けるか否かなんて、天秤にかけなくても明らかだった。
心は決まったはずなのに、返事ができないのは
私の想いの強さのせいだと思う。
もう会えない、終わりにしたいなんて言葉は
嘘でも言いたくなかった。
「さぁーちゃん、僕・・・」
彬くんが何かをいいかけた時突然、猛スピードで近づいてきた高級車が私たちの横で止まり、運転手が駆け下りてきた。
このマークは知ってる。ベンツだ。
その運転手は彬くんの耳元で何かをささやき、それを聞いた彬くんの顔が一瞬にして青ざめた。
「さぁーちゃん、今日はここで失礼するね。」
「う、うん。」
きっと一大事なんだろうな、っていうのは明らか。
「また連絡するから!」
運転手が開けたドアから車に乗り込む寸前、彬くんがこちらを振り返って言った。
「うん。」
と返事をしたけれど、きっと彬くんには聞こえていない。
一体何だったんだろう!?と考えたのは一瞬だけ。
私が一緒にいた人は、そういう人なのだ。
運転手付き高級車だって当然だろう。
なにか一大事があって、迎えが来た。
むしろどうして今まで歩いてたの?
今でも、僕の事好き?」
そう聞かれた私は、素直に「好き」と答えることが出来なかった。
もう、世の中の道理がわからないような子供じゃない。
ここで好きと答えて、両思いでいられたとしても、
この先ずっと、この関係が私の心をかき乱し続けることは間違いない。
受験にだって絶対に影響が出る。
この関係を続けるか否かなんて、天秤にかけなくても明らかだった。
心は決まったはずなのに、返事ができないのは
私の想いの強さのせいだと思う。
もう会えない、終わりにしたいなんて言葉は
嘘でも言いたくなかった。
「さぁーちゃん、僕・・・」
彬くんが何かをいいかけた時突然、猛スピードで近づいてきた高級車が私たちの横で止まり、運転手が駆け下りてきた。
このマークは知ってる。ベンツだ。
その運転手は彬くんの耳元で何かをささやき、それを聞いた彬くんの顔が一瞬にして青ざめた。
「さぁーちゃん、今日はここで失礼するね。」
「う、うん。」
きっと一大事なんだろうな、っていうのは明らか。
「また連絡するから!」
運転手が開けたドアから車に乗り込む寸前、彬くんがこちらを振り返って言った。
「うん。」
と返事をしたけれど、きっと彬くんには聞こえていない。
一体何だったんだろう!?と考えたのは一瞬だけ。
私が一緒にいた人は、そういう人なのだ。
運転手付き高級車だって当然だろう。
なにか一大事があって、迎えが来た。
むしろどうして今まで歩いてたの?