一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~
この、沸き上がってくる何か、の正体が何なのかわからない。
コントロールする方法もわからない。

でも頭で考えなくても、自然と体が動いてる。
お互いに初めてのはずなのに
まるで何かに突き動かされるかのようだった。

気づけば二人とも、一糸纏わね状態で。
抱き合って、触れる肌がとても心地良くて。

ただ抱き合う、それだけでこんなにも幸せなのに。
このまま繋がることが出来れば
一体どうなってしまうんだろう。

…繋がる?

……繋がる!?


「ちょっと、彬くん、待って!!
ストップ!!」

「…え?」

まだ半分熱に浮かされている彬くんが、ゆっくりと私を見上げる。

「私、持ってないの。その…避妊とかの…」
「…………あっ。」

覆いかぶさっていた彬くんが、身を起こす。
私も起き上がろうとした時に、彬くんの'男'の部分がしっかり視界に入ってしまい、慌てて目をそらす。

魔法に架けられたような、夢の時間はここで終わり。

「僕も…持ってない。
駄目だよね、こんなこと…。」

一度夢から醒めてしまうと、残るのは羞恥のみ。

お互いに背中を向けながらゴソゴソと服を着た。
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