一途な御曹司に愛されすぎてます
 超がつくほど端整な顔立ちをした年上の男性が、こんな子どもみたいな顔をするのはやっぱりかわいい。


「矢島様とこうして向かい合っているなんて夢のようです。この一年、私はずっとあなたのことを考えていましたから」


 可憐な小鳥のさえずりと一緒に聞こえてきた優しい声に、胸がトクンと鳴った。

 彼が私に甘い言葉を告げるたび、この胸に生まれる痛みを伴う動悸は、彼の気持ちを受けいれられない罪悪感だろうか?


「私もそれなりの年齢ですから、周りから女性を紹介されたりもしました。でも、だめなんです。いつもあなたと比べてしまう」


 専務さんが小刻みに首を横に振った。
 揺れる黒髪に降り注ぐ明るい日差しが反射して、綺麗に艶めく。


「矢島様ほど私の理想に同調してくれた人はいなかったし、私の心を支えてもくれなかった。他の女性に会えば会うほど、私が求める人はあなたなのだと思い知らされたんです」


 彼はそこでいったん言葉を切り、しみじみとした口調で小さくつぶやく。


「でもあなたはすでに、他の男のものだった……」
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