一途な御曹司に愛されすぎてます
 単純すぎるほど単純で明快な答えに、熱い矢で貫かれたような衝撃が走った。

 体の奥から言葉にならない感情が波のように押し寄せて、声もなく彼を見つめることしかできない。

 瞬くことも忘れて見つめる彼のすぐ横で、真紅の薔薇が風に吹かれている。

 他のどの花よりも鮮烈な色で凛と立ち、堂々と咲き誇るその姿が印象的だった。


 ……好きという感情を、彼はなによりも信じている。

 それは彼が、自分を信じることができる強さを持った人だからだ。

 ああ、そうか。だから彼はいつも眩しいんだ。

 彼の容姿が飛びぬけて良いからでも、家柄が良いからでもない。

 彼の中にあるものがいつも強い光を帯びているから、だから私は彼が羨ましくて、彼に惹かれているんだ。


 黙々とそこまで考えて、私は誰かに胸を突かれたようにハッとした。

 ……え?

 惹かれて……いる?
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