嫌いな君を好きになる……
マンションの七階に、君の家はあった。


ガチャ


鍵を鍵穴に差し込み、ガチャリ、とする音。


一人暮らしなのが、すごく分かる。


「どうぞ」


「は、はい、失礼しまちゅ」


やばい、噛んじゃった。


「…………」


笑ってくれたらいいのに、何も言わない天くん。


穴があったら入りたい。


< 198 / 216 >

この作品をシェア

pagetop