四つ脚の絵書き歌
「待ってね、今その犬が何て言ったか当ててあげるよー。国語は得意だからねー……多分その犬は今、『大丈夫じゃなさそうだな』って言ったよねー?」
「……」「その顔は『当たってる…だと!?』っていう顔だよねー」「一々言うな、頭でっかち!!」
少女は顔を赤く染めて怒りを表現した。恐らく、多少照れも入っているはずだ。
………カワイイ。今の表情は可愛すぎる。
小説に書くとしたらどんな美しい言葉で言い表せるだろう―――――祥一の心は一瞬で物語の世界へぶっ飛んでいった。
"わん、わん!"
「……それもそうだな」