クールな国王陛下は若奥様にご執心
何を告げようとしたのだろう。
だが結局彼女は何も言わず、そのままリーレを部屋まで護衛してくれた。気になったが、キィナが何も言わない以上、こちらから問い詰めることもできない。
途中ですれ違った侍女達は、昨日連れてこられた他国の王女がこの国の王妃になると知っているのだろう。恭しく頭を下げられ、少し戸惑いながらもそれに笑みで答える。
(これからこの国が、私の祖国になるのね……)
侍女達の態度の変化に、リーレの実感が強まる。
ほんの数日前までは、国を出ることなど考えたこともなかった。いずれ結婚するにしても、父が選んだ国内の貴族が相手だと思っていた。
たった数日で、運命がこんなにも大きく変わってしまうと誰が想像しただろう。
きっと、もう祖国に戻ることはない。
このカリレア王国で、レイドロスの傍で生きていくのだ。
彼はたしかに冷酷で、恐ろしい闇を抱えているが、それでも何でも話せと言ってくれた。きちんと自分に向き合ってくれている。
リーレが、カリレア王国はもう敵国ではなく、これから住む新しい祖国になるのだと認識したのは、このときからだった。
だが結局彼女は何も言わず、そのままリーレを部屋まで護衛してくれた。気になったが、キィナが何も言わない以上、こちらから問い詰めることもできない。
途中ですれ違った侍女達は、昨日連れてこられた他国の王女がこの国の王妃になると知っているのだろう。恭しく頭を下げられ、少し戸惑いながらもそれに笑みで答える。
(これからこの国が、私の祖国になるのね……)
侍女達の態度の変化に、リーレの実感が強まる。
ほんの数日前までは、国を出ることなど考えたこともなかった。いずれ結婚するにしても、父が選んだ国内の貴族が相手だと思っていた。
たった数日で、運命がこんなにも大きく変わってしまうと誰が想像しただろう。
きっと、もう祖国に戻ることはない。
このカリレア王国で、レイドロスの傍で生きていくのだ。
彼はたしかに冷酷で、恐ろしい闇を抱えているが、それでも何でも話せと言ってくれた。きちんと自分に向き合ってくれている。
リーレが、カリレア王国はもう敵国ではなく、これから住む新しい祖国になるのだと認識したのは、このときからだった。


