君の隣でその白いドレスを着たくて

先輩の本音







五十嵐先輩への気持ちを認めてからも、あたしの生活は今までとくらべても特に変わりはなかった。

佳奈に、五十嵐先輩のことは好きだけれど、先輩とどうこうなるつもりはないと、そういったくらいだった。

佳奈は、そっか、わかった。と笑顔で返してくれて、それ以降、あたしの恋愛的な話は一切してなかった。


ただ・・・



「それでね、優くんがね、今度デートしようって言ってくれたの!」



「よかったじゃん。どこに行くの?」



佳奈が大斗さんのお友達の茅野さんと付き合いだしたらしい。

体育祭の後、4人で食事に行った時に連絡先を交換し、その後もふたりで何度か会っていたみたいで、
クリスマスに茅野さんに告白をされて、佳奈はOKしたのだという。


あたしもあの後、大斗さんと会うことが何度かあったけれど、そんな話は一切してなくて。

佳奈はあたしに彼氏がいないことを気遣ってか、なかなか言い出せなかったらしく、最近その事実を知ったところだった。





< 140 / 172 >

この作品をシェア

pagetop