俺様外科医の極甘プロポーズ

「それが終わったら着替えとタオルを持ってきてくれないか」

 ずいぶんと注文の多い患者だ。

「はい。わかりました」

 私は体を拭くための温かいタオルと、レンタルの病衣を手にもって、先生の病室へと戻る。

「お持ちしました」

「ああ、どうも。ありがとう」

 持ってきたタオルと病衣を床頭台の上に置き、窓にかかるレースのカーテンを閉める。

「では背中から拭きますね」

「……いや。置いておいてくれたらいいよ」

 どこか気まずそうにそういわれて、私ははっとした。

「あ、ああ! そうですよね。すみません。いつもの癖でつい。点滴しているし、左足は動かせないし、おひとりだと背中拭くのとか難しいかな、なんて思ってしまって。そうですよね。先生ならなんでもできますよね」

 踵を返し、部屋を出ようとする。

「いや、できない」

 私は足を止めた。

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