俺様外科医の極甘プロポーズ
 けたたましく鳴り響くスマホに手を伸ばし、私はベッドから飛び起きた。画面には柏瀬病院と表示されている。

「やばい!寝坊した⁉」

 ……いや待てよ。今日のシフトは公休のはずだ。じゃあなんだろう。こんな朝早く電話をかけてくるくらい重大な理由があるはずだ。急に欠勤になったスタッフの穴埋めに出勤して来いというのか、昨日の仕事で何か重大なミスを犯したとか。

考えを巡らせても答えは出ない。そうこうしている間に電話が切れてしまい、仕方なく病院へかけなおすことにした。

「はい。柏瀬病院でございます」

 3コール目で、交換台の女の子が出た。

「もしもし看護師の花村です。外科病棟につないでください」

「はい。おつなぎします」

保留音に切り替わるとなぜか不機嫌な声が耳に届く。

「なんですぐに電話に出なかった」

「はい? あの……」

「今すぐ病院までこい!」

 電話はプツリと切れた。

電話に出たのは壱也先生に間違いない。ナースステーションにつなげてもらったはずなのにどうして先生が出るのか。

しかも、今すぐ病院に来いだなんて、いったい何があったんだろう。

とにかく指示に従わないと面倒なことになる。私は化粧もそこそこにアパートを飛び出した。

< 31 / 185 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop