俺様外科医の極甘プロポーズ
駅まで徒歩十分の距離を半分の時間で駆け抜け、電車に乗って十五分。ようやく外科病棟までたどり着くと、みんなが私を待ち構えていた。
「おはよう、花村! ごめんね」
「おはようございます、主任! いったい何があったんですか?」
「別になにっていうわけでないんだけど。壱也先生に花村を呼べって言われたから、休みだって答えたの。そうしたらわざわざ車いすでナースステーションまできて緊急連絡網を出せって言ってね」
なるほど。そんなやり取りがあったわけだ。
「それで、先生が私を呼んだ理由はなんですか?」
「さあ。そんなこと怖くて聞けないわよ」
……さあって。壱也先生が怖いのはわかる。けれど、せめて用件だけでもきいて、私でなくても対処できることなら、しておいてほしかった。
「花村。休みなのに災難だね」
そう思ってくれているなら余計に。
「本当に災難以外の何者でもないですよ」
ひさしぶりの休みだというのに、朝から病院に呼び出されるなんてなんて日だ。とにかく、壱也先生の用を済ませて一刻も早く帰ろうと私は思った。
仕方なく白衣に着替えて壱也先生の病室へ向かう。