そして、失恋をする

「では、今日はここまで」

教室にある壁掛けどけいが午後十二時を指したとき、昼休みを知らせる学校特有のチャイムが鳴った。受けていたきらいな数学の授業が終わり、若い女性教諭が教室から出て行く姿が僕の目に見える。

「また授業に居眠りしたのかよ、陸」

「………」

声のした方に視線を向けると、苦笑している修也の姿が見えた。

「しかたないだろ、授業がつまらないんだから眠たくなるんだよ」

言い訳するような言い方をしたが、実際のところ学校の授業はどれもつまらないと僕は感じていた。学校の先生の話を聞いてるよりも、千夏と話してる方が比べ物にならないぐらい楽しい。

ーーーーーーああ、千夏と話してるときは眠たくならないのになぁ………。

僕は頭の中で、千夏のことを思い浮かべた。
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