そして、失恋をする
「まぁ、たしかに一週間で死んだら学校の授業なんて意味ないよな」

後頭部を右手でぽりぽりとかきながら、修也はそう言った。

「けれど、俺は高校卒業してから四年生大学に進学しようと思ってる。そしてそこから、自分のやりたい仕事を見つけようと思ってるから」

「たしかに大学に進学しないと、今の時代は就職すらむずかしいからね」

「そうだからな」

希にそう言われて、修也は困ったように笑った。

「陸君は、高校卒業したらこの先の進路どうするか決めてるの?」

「ごめん。僕はまだ、はっきりと自分の進路を決めてないんだ」

「そうなんだ」

高二のこの時期にもなって、まだ進路がはっきりと決まってない僕のことに希は少し不安そうな表情を浮かべた。

「でも、だいたいは決まってるんだよね?」

「ううん」

希の質問に、僕は首を左右に振って答えた。

自分が何十年後どうなってるかという未来の話よりも、僕は今を千夏と一緒にいたい。

「昼食、食べよっか?」

僕に気をつかってくれたのか、希がそのとき進路の話から食事の話へと変えてくれた。

「ごめん、昼食は二人で先に食べてて」

そう言って僕は座っていたイスから立ち上がって、教室を出ようとした。

「どこに行くんだよ?」

後ろから修也の声が聞こえたが、僕は振り向かないまま「すぐ戻るから」と言って教室を出た。
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