そして、失恋をする
学校の外に出ると、西に徐々に沈むオレンジ色の夕日が僕たちを照らした。それと同時に、アスファルトに僕と希の黒い影が映った。

「初めてだよね、こうして二人で帰るの?」

かすかに赤みを帯びた夏の夕暮れ時の帰り道、横を歩いていた希が僕に声をかけた。

「そういえば、そうだよな」

希にそう言われて、僕は軽い口調で答えた。

高校のときに彼女と出会って知ったが、今まで二人で学校からの帰り道を一緒にこうして帰ることはなかった。希がバレーボールの練習で忙しかったためもあるし、僕が千春のお墓に向かうためにすぐに学校を飛び出したのもある。それと、僕ができるだけ希とは友人関係以上にならないように二人だけの空間にならないように避けていたのかもしれない。
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