そして、失恋をする
「よかった、嫌われてなくて」

僕に嫌われてないことがわかって安心したのか、希は笑みを浮かべた。

「じゃあ、私のこと好き?」

「え!」

いきなり希からのストレートな質問に、僕の口が半開きになった。

「嫌いじゃないということは、私のこと好き?」

希が細い首をわずかにかたむけながら、やんわりとした口調で僕に訊ねた。希に視線を向けると、夕日に照らさせれた彼女の茶色瞳がオレンジ色に映っている。

「どうなの?」

「え、それは‥‥‥‥」

希からの質問に、僕はそこで言葉が詰まった。というより、どう答えたらいいのかわからなかった。

友人関係としては嫌いではないが、恋愛としては希のことを好きになりたくないという、とても複雑な気持ちだ。
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