そして、失恋をする
「後、二日か」

小さな声でつぶやきながら、僕はカレンダーに視線を向けた。視線を向けると、今週で八月も終わることがわかり、来週から九月になる。そして、今日は火曜日。千夏と出会ってからは五日目を迎え、後二日で一週間だ。

『ほんとうに私の命が二日で終わったら、後悔するよ」

ぼうぜんと朝食を食べていたそのとき、僕の脳裏に昨夜電話で言われた千夏の言葉がよみがえった。

『私、決めたから。病院から抜け出して、陸君と外で会って君とデートすることを』

僕の脳裏に再びよみがえる、千夏の言葉。

「千夏」

ふと、僕は彼女の名前を口にした。

壁掛け時計に目をやると、時刻は午前七時五十分だった。学校に行くなら、もうそろそろ朝食を食べ終えて家を出ないといけない時間だ。しかし、このまま学校に行ってしまうと、なんとなくだが千夏ともう会えない気がした。そしてなにより、千夏の気持ちをうらぎってしまうそんな気持ちもした。


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