雨の後は、きっと虹がかかる
「なんで教室に入らないのー?」
そう言って、ますます強く肩を掴まれる。
綺麗な形の爪が痛いほどに喰い込んでいく。
「ほんっと、無反応ってつまらない。」
彼女はドアをガラッと開けて入っていった。
私の肩をきつく掴んだまま。
「みんな聞いてー!
こいつ、やっぱりおかしいからみんなで治してやろー!」
教室中がざわざわとし出した。
「……何を治すの?」
「でもあいつ、おかしいよな」
「何やっても反応ねえし」
「ちょっと異常だよな」
「やばいって噂もあるらしいし」
誰も疑うこともせずに準備を始めた。
恐怖なんて、湧き上がってこない。
それくらいに何も感じられなくなっていた。