吸血鬼と愉快な嫌忌者達。
「夜月が魔法使いっていう話よ。」
あれ?私が母を殺そうとした原因は私が__
「吸血鬼じゃなかったの?」
私は素直に尋ねてみた。
「あぁ、そうそう。吸血鬼だったわね。忘れてたわ。」
そこは忘れちゃいけないポイントでは?なんて思うだけ無駄だ。
母のことだから私をからかっているだけだから。
「で、吸血鬼ってなにするの?」
「それはなー、俺には分かんねー。」
父はガッハッハっと豪快に笑っているが父に聞いた私が馬鹿だった。
「……夜月ー?今俺をバカにしただろー?」
「うん。だって父上、本当に馬鹿じゃん。」
「そうね。湊は本当に馬鹿。」
私だけではなく母も父弄りに参戦したので父はぐすん、と泣いている。
意外に涙脆い人なんだ。
「で、本題なんだけど。吸血鬼だったわね何?」
「ふふふ、そんなに知りたいの?」
母は私をみて愉しそうに笑っている。
大方、滅多に物事に興味を示さない私を面白がっているんだろう。
でないと、私は喋らないから。
「貴女が魔法使いっていうのもあながち間違ってはいないのよ。
私達のご先祖様は魔法使いだからね。」
「んー?どういうことだー?」
「とりあえず私のご先祖様が魔法使いなのはわかった。それで、吸血鬼とはどういう関係が?」