吸血鬼と愉快な嫌忌者達。
「夜月、魔女狩りを知ってる?
昔、ヨーロッパで魔女だと言われた異端者はすごく酷い拷問の後処刑されたのよ。その中には、普通の人もいたけど本当の魔法使い達もいた。」
「つまり、魔女狩りで魔法使いが減ったっていうこと?」
母は先程までの愉しそうな笑顔は何処へやら、今はすごく真剣だ。
目力が半端ない。
「そうよ。数が減った魔法使い達は魔女狩りから逃れるためにそれぞれ身を隠して生きていた。
そして魔界をつくった。」
母はそういって一瞬私から目を逸らした。
すぐに私と目を合わせたけど。
「そこで魔法使い達の一部がなんらかの進化を遂げて吸血鬼ができたのよ。」