ヴァンパイア・シュヴァルツの初恋
「え、あの、何をっ……」
「聞こえなかったのか。襟を緩めろ。体内に人間の血が多すぎるせいで、ヴァンパイアの姿を保つことができないのだ。街へ行く前に、少し減らしてやる」
それが襟を緩めることとどう関係あるのかは謎だったが、彼の言うことには抗えず、従うしかなかった。
震える手で、ブラウスのボタンを上からふたつほど開けたが、彼はそれでは満足せず。
「あとひとつだ。開けろ」
クイッと顎で胸元のボタンを示され、心臓の音は際限なく大きくなっていく。
それもそのはず、あとひとつ開ければ、胸の膨らみが露になる。
しかし彼はあまりにもそのことに興味がなさそうで、こうして拒否する仕草を見せることは、私がのほうが間違っているんじゃないかと思えるほど。
いつのまにか、私は羞恥に耐えて固く目を閉じながら、三つ目を開けていた。