ヴァンパイア・シュヴァルツの初恋
緊張からやっと解き放たれると、急に眠気が襲ってきた。
目を擦り、頑張って意識を保とうとするが、抗えずにまぶたが落ちていく。
「眠いのか」
シュヴァルツさんに気付かれて嘘はつけず、申し訳なくて控えめに頷いた。
「すみません、真剣なお話をしてるときに……」
「かまわない。だが、眠る前にやることがある。こちらへ来い」
彼は私に優しく手招きをした。
“こちら”というのは彼のベッドのことらしく、彼は私の手をひとつ掴むと、ゆっくりと自分の隣へと誘導する。
「ノア。子供はもう寝ろ。目と耳を塞いでおけ」
ノア君は言われたとおりキュッと目をつむり、わざとらしく耳に手を当てて寝たフリを始めた。
私はシュヴァルツさんの隣に座らされ、背中に手を回された。
こちらへ身を傾け、甘く迫ってくる彼に、私は溶けてしまいそうになる。
こうされては抵抗できない。
「そんなに固くなるな。……痛くなかっただろ?」
ブラウスのボタンをゆっくりと外され、胸元を大きく開かれる。