年下御曹司は初恋の君を離さない
「だけど、違ったんだよなぁ」
「え?」
「うちの住所と俺の携帯のアドレスを教えてほしいって言ったんだよ」
「住所と、紀彦の連絡先?」
そうそう、と頷きながら、紀彦はテーブルに置かれていたおせんべいに手を伸ばす。
個包装を開けて、紀彦がおせんべいを頬張ると香ばしい香りがした。それをバリバリと音を立てながら食べたあと、紀彦は口を開く。
「明日から数年海外生活の男がどうして気になる女の実家の住所を知りたいんだ? 聞いたってしかたなくねぇ? とか思ったし、俺の連絡先なんかより姉ちゃんの連絡先の方が普通欲しいと思うのになぁって」
「だよね……」
私の連絡先を友紀ちゃんは知っていたはずだ。結果的には友紀ちゃん本人がその連絡先を消去してしまった訳だけど。
そのことは、どうやら紀彦は友紀ちゃんから聞いていたらしい。
「友紀、姉ちゃんの連絡先知っていたらしいのに、消したって言うからさ。バカじゃないかって言ったんだよ」
「まぁ、そうだよね」
消さなければ、ずっと私と繋がっていることはできたはずだ。
わざわざ私の弟である紀彦の連絡先を聞かなくたって、事は足りたはずである。
「え?」
「うちの住所と俺の携帯のアドレスを教えてほしいって言ったんだよ」
「住所と、紀彦の連絡先?」
そうそう、と頷きながら、紀彦はテーブルに置かれていたおせんべいに手を伸ばす。
個包装を開けて、紀彦がおせんべいを頬張ると香ばしい香りがした。それをバリバリと音を立てながら食べたあと、紀彦は口を開く。
「明日から数年海外生活の男がどうして気になる女の実家の住所を知りたいんだ? 聞いたってしかたなくねぇ? とか思ったし、俺の連絡先なんかより姉ちゃんの連絡先の方が普通欲しいと思うのになぁって」
「だよね……」
私の連絡先を友紀ちゃんは知っていたはずだ。結果的には友紀ちゃん本人がその連絡先を消去してしまった訳だけど。
そのことは、どうやら紀彦は友紀ちゃんから聞いていたらしい。
「友紀、姉ちゃんの連絡先知っていたらしいのに、消したって言うからさ。バカじゃないかって言ったんだよ」
「まぁ、そうだよね」
消さなければ、ずっと私と繋がっていることはできたはずだ。
わざわざ私の弟である紀彦の連絡先を聞かなくたって、事は足りたはずである。