年下御曹司は初恋の君を離さない
「じゃあ、未来さん。また、明後日」
「うん……また明後日」
友紀ちゃんがプライベート時の柔らかい笑顔を向けてきたので、私も秘書の顔を見せずに手を振る。
すると一瞬目を丸くさせた友紀ちゃんは、そのあと満面の笑みを浮かべていた。
パタンとドアが閉まり、車はゆっくりと走り出す。
友紀ちゃんの姿が見えなくなった途端、一気に身体が重くなった感じがした。
座席に身体を預け、私は盛大にため息をつく
。
友紀ちゃんからの猛烈なアタックの末、自分の気持ちに気がついたまでは良かった。
仕事の一貫だとわかっていても、友紀ちゃんとの時間は楽しくてドキドキして……こんな気持ちになったのは大学生の頃にしていた恋が最後だったはず。
(まさか、その相手に会うなんてね……)
大学生の頃に好きだった藤司さんとの七年ぶりの再会。唐突な出来事だった。