年下御曹司は初恋の君を離さない

「で? 智子が感じる未来さんの異変はなんだ?」

 よくぞ聞いてくれました、とばかりに智子は目に力を込める。

「まず、お昼休憩を一緒に取ってはくれなくなったの」
「秘書課はシフト制で昼休憩を取るんだったよな?」
「そうよ。私は専属秘書はしていないから、未来様と一緒の時間にお昼休憩を取れるように組まれているの。今までなら、一緒にお弁当を広げたり、約束してランチを食べに行ったりもしていたのにぃぃぃぃ!」

 歯ぎしりでもしそうな勢いの智子に、「まぁまぁ」と宥めながら、やはり自分の直感は間違いではなかったと確信する。

 俺が知らない情報はまだまだありそうである。智子だからこそ知る、未来さんの異変は大変興味深い。
 俺は智子に「知っていることは全部話してくれ」とお願いすると、智子は目を輝かせた。

「待ってたのよ、その言葉を!」

 智子はここ十日間あまりに起きた『久保未来の異変』について、詳しく説明し始めた。
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