年下御曹司は初恋の君を離さない
今日は幸い講義は午前中までだ。そして、友紀ちゃんの高校も個人面談週のため、授業は午前中までだと聞いている。
私は迷うこともなくスマホを取り出し、メッセージを送った。
『今日、これから会うことはできないかな? ゆっくりと話したい』
すると、すぐさま既読になり、友紀ちゃんから返事が来た。
『大丈夫です。じゃあ、○○大前駅改札でもいいですか?』
了解の旨をメッセージで送ると、彼女からは可愛らしいスタンプが届いた。
では、あとで! とウサギが言っているスタンプだ。
彼女らしくて頬を緩めたが、すぐに彼女の憂いな横顔を思い出す。
いつもはキラキラとした瞳を向けて笑ってくれる友紀ちゃんなのに、ここ最近はその笑顔を見ていない気がする。
可愛がっている妹分が何かに苦しんでいる。
わかっているからこそ、少しでもその苦痛を軽減させてあげたい。
それには、とにかく彼女から話を聞きださなければ始まらないだろう。
私は友紀ちゃんとの待ち合わせ場所へと行く。すると、改札にはすでに友紀ちゃんの姿が見えた。
どうやら、高校の方が早めに終わったようだ。
彼女に声をかけ、近くにあるファストフードの店へと促す。
店で話そうと思っていたのだが、「ここではちょっと……」と友紀ちゃんに渋られてしまった。