年下御曹司は初恋の君を離さない


 俯いたままの彼女の耳は、真っ赤に染め上がっている。そして、緊張と興奮のあまりか。身体が小刻みに震えていた。

 いつも控えめで可憐な友紀ちゃんが、こんなにも感情を溢れさせている。
 だからこそ、今、私の気持ちをしっかりと話さなければならないだろう。

 よくよく考えれば、私は友紀ちゃんに本当のことを話してはいない気がする。
 話したつもりでいたのだが、目の前の友紀ちゃんを見れば話していなかったことは明白だ。

 彼女は私のことを男だと勘違いしているのだろう。
 名前も『未来』で、男でも女でも通用する名前だ。
 だからこそ、こうして告白してきたのだろう。
 これは、私のミスだ。出会った頃にでも、彼女には私が女であることを話すべきだった。

 ただ、言い訳をすれば……
 妹のように懐いてくれていたので、てっきり私のことを女だとわかっていたと思っていたのだ。
 だが、目の前の友紀ちゃんを見る限り、明らかに私が男だと信じているように見える。

 血の気が一気に引いていく。これはマズイ。一大事だ。
 可憐な乙女である女子高校生の友紀ちゃんの恋心を弄んだと言われても、仕方がない状況だろう。

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