年下御曹司は初恋の君を離さない
今日、未来さんは藤司からのメールは受け取っていないはず。昨夜藤司には、『これ以上の協力は不要』と告げておいたからだ。
それに、藤司にはとある刺客を送り込んでおいた。智子だ。
昨夜九州入りをした俺は、すぐさま智子に連絡をして、ここ最近未来さんが落ち込んでいた理由を包み隠さず話しておいた。
『これは未来さんを守るためだ。智子にしかできないぞ』
と少し大げさに伝えたところ、未来さんラブの智子は二つ返事で了承したのだ。
『任せなさい、ゆきちゃん。私が未来さまをしっかりお守りするから!!』
電話越しからもわかるほど鼻息が荒くて少々心配にはなったが、今頃和菓子店せせらぎに出向いて藤司と対峙していることだろう。
一方の未来さんは、平常通りの仕事をこなし、俺の不在をしっかりと守ってくれているはずである。
未来さんのキレイな笑顔を思い浮かべてほっこりしていると、畠山がジリジリと近づいてきた。
アームレストに置いた俺の手にさりげなく触れ、彼女は嬉しそうに口角を上げた。