年下御曹司は初恋の君を離さない

「知名度もあり、仕事もできる。見た目もパーフェクト。そんな小華和さんには、私のような女が似合っているの。貴女じゃないわ」

 すると、今度は友紀ちゃんに向かって主張しだした。

「小華和さん、考え直すなら今ですわ。どこからどう見たって私と一緒になる方がメリットがあるはず。賢い貴方なら、選択を間違えたりしませんわよね?」

 鼻を鳴らしながら私のことを虐げる彼女に、私は腹が立ってきた。

 畠山さんが友紀ちゃんのことをよく知り、本当に好きなのならば色々言われても構わない。
 だが、先ほどから彼女の口から出てくるのは小華和友紀のステータスの部分ばかり。

 確かに世間から見ても彼は素敵な人だろう。何もかもを持った男性に見えるはずだ。
 だけど、そこに至るまでには彼の絶え間ない努力があったからこそである。

 家柄や地位にあぐらをかくこともせず、ただ仕事に没頭している。だからこそ、今の彼があるのだ。
 それに、友紀ちゃんは格好いいだけの男性じゃない。
< 330 / 346 >

この作品をシェア

pagetop