年下御曹司は初恋の君を離さない
柔らかく優しい笑みを浮かべれば年相応の可愛らしさも感じるし、かと思えば強引に迫ってきたりする。
どの顔をした友紀ちゃんも素敵だし、格好いいと思っている。
それなのに、畠山さんは彼の内面に触れようともしない。それがどうしても悔しい。
黙ったまま、どれだけ友紀ちゃんが世の中において特別な人なのかという話をし続ける彼女に、私は鋭い視線を向ける。
「いい加減にしてください」
「は?」
「友紀ちゃんのことを自分を着飾るアクセサリーのように考えている人に、彼は渡せません」
「っ!」
「絶対に渡しませんから」
啖呵を切ってしまった。それもこんなにたくさんの人に囲まれている状況で……
周りにはマスコミ関係者もいるのに、このような失態をするなんて秘書としてあるまじき行為だ。
サッと血が引いて青ざめていると、友紀ちゃんにギュッと力強く抱きしめられた。