年下御曹司は初恋の君を離さない
周りにいたマスコミ関係者たちも、畠山さんに対して嫌悪感を見せて冷たい視線を送っている。
殺伐とした雰囲気の中、畠山さんを見て友紀ちゃんはニヤリと口角を上げる。
その表情がなんだか恐ろしくて、背筋が凍る思いがした。
こんな顔も持っていたのか、と驚愕してしまう。
悪だくみをしそうな表情を浮かべている友紀ちゃんは、秘書部の部長に視線を向ける。
すると部長は、一度ホールから出ると一人の男性を連れてやってきた。
その男性は畠山さんを見ると、走り寄ったあとに彼女の手を握ったのだ。
「みのりぃぃぃ。やっと会えた」
「ちょ、ちょっと……貴方、誰よ!」
「何を言っているんだよ、みのり。俺のこと愛しているって言ってくれていただろう?」
「っ!」
「俺は家族も捨ててきた。もう、お前だけを愛し抜くと決めたんだ」
「何を言っているのよ、この人は! 触らないで!」
「どうしてそんなに冷たいことを言うんだよ、みのり。俺たちはこの三年間、心も体も結ばれていただろう?」
ひぃ、と叫んだのは彼女の両親だった。
これ以上畠山の名を下げる行為は耐えられないとばかりに、彼らは娘である畠山さんを引っ張って会場を出て行く。